寒くなってきたこの時期は、冷えることが多いのですが、逆に寒いはずなのになぜかのぼせて熱くなるってことはありませんか?
急に顔だけカーッと熱くなったり、全身がほてってきて汗が出てきたり。
特に、更年期といわれる年代に入ってる女性の方は、このような症状を経験された方が多いのではないでしょうか。
のぼせは、2つのケースがあります。
一つ目は、熱いからのぼせる場合。
夏の日差しが厳しい炎天下やお風呂、暖房など、環境により一時的に大量の熱が身体に伝わると、その熱が身体にこもり、のぼせてしまう場合です。
このような場合は、原因がはっきりしているので、例えば炎天下にいる場合は日陰に入る、冷房のある所に行く、長湯は控えるなど、自分でも気を付けることができるし、予防もしやすいです。
二つ目は、暑くないのにのぼせる場合です。
特に暑さを感じないのに、急に顔や身体にほてりを感じる、温かい部屋で周りの人は大丈夫なのに、自分だけほてりを感じるなど、原因が良く分からないことが特徴です。
このような場合は、東洋医学では、身体の内側から起こっていると考えます。
身体の内側から起こるのぼせ場合は、原因と考えられる身体の状態が改善しないままだと、のぼせが一時的におさまっても、また繰り返しやすい傾向があります。
では、どんな場合にのぼせが起こりやすいのでしょうか?
一つは、イライラなど「ストレス」によるもの
東洋医学では、「気」は身体のエネルギーをあらわします。この気の巡りが悪くなると、停滞した気に余分な熱が集まりやすくなると考えられています。
過剰な熱が集まった気は、上に上がり、上半身に熱がこもりやすくなります。また、頭にたまった熱は、精神を乱すので、のぼせやほてりだけではなく、イライラしたり、怒りっぽくなったり、といったことが起こりやすくなります。
このタイプでは、のぼせのほかに、イライラしやすい、怒りっぽい、顔が赤い、眠りが浅い、口が苦い、などの症状がみられるのが特徴です。
二つ目は、血流の巡りが悪いことによるもの
足は冷えているのに上半身がのぼせる、お風呂に入るとすぐにのぼせるが、下半身は冷えている、暖房の効いた部屋にいるとのぼせて気分が悪くなる。そんなタイプに多いのが血行不良による“のぼせ”です。
血の巡りと熱には深い関係があります。血の巡りが悪くなると、上半身に比べて下半身で特に血の巡りの滞りが起こりやすくなります。すると下半身は冷えやすくなり、比較的まだ巡りの良い上半身には熱がこもりやすくなります。こうしてカラダの中で熱と寒のアンバランスが起こりやすくなります。
東洋医学では血の巡りが悪く滞った状態を“瘀血(おけつ)”と呼んでいます。このタイプではのぼせと同時に下半身の冷えを感じる“冷えのぼせ”が特徴で、同時に肩こりや頭痛、生理痛などのトラブルも起こりやすいと考えられています。
他にも、女性ホルモンのアンバランスによるものや、加齢による体温調整機能の変化によるものなどがあります。
これらの原因によるのぼせを解消するためには、その原因となるストレスの軽減や、血流の巡りを改善することが大切になります。
・深呼吸をして気持ちを落ち着ける。
・好きなことをして気分転換をする。
・良い香りのするもの、花やアロマなどを取り入れる。
・身体の潤いを補給する。
・血をつくる食材、鉄分やたんぱく質をしっかり摂る。
・適度な運動でからだを動かし、巡りをよくする。
こちらの改善方法については、サロンでも具体的にお伝えしていますので、お越しの際には遠慮なくお尋ねください。