冬は東洋医学では、ホルモンバランスや老化をつかさどる「腎」の働きが弱くなりやすい季節です。腎には風邪などから身体を守る力も蓄えられていますし、身体を温める働きもありますので、冬の時期は腎をいたわりましょう。
まずは運動ですが、汗をたくさんかくような運動は腎を消耗すると言われています。汗をかきすぎて腎を損傷しないよう、ストレッチや軽いウォーキングなど、あまり強度の強くない軽めの運動で身体を温めることがおすすめです。
また、冬は寒さで夏よりもエネルギーを多く使うため、他の季節よりも少し早めに眠り、朝は日が出てから起きるといいでしょう。しかし、睡眠時間は、生活リズムによっても変わるので、まずは十分に休息できたという感覚を大切にし、自分にあった睡眠時間を見つけましょう。
食事では、黒い食材は腎を養うとされていますので、黒ゴマ・黒きくらげ・こんぶ・黒米・黒豆・ナッツ類・高麗人参・やまいも等がお勧めです。
また、エネルギーを補充して身体を温めてくれる、人参・大根・いもなどの根菜類、米や麦、生姜・ニンニク・にら・ねぎ・かぼちゃなどもおススメです。
少量の辛味を入れて寒さによって悪くなっている血の巡りをよくすることも腎の負担を減らしますが、汗をかくほどに辛味の強いものは身体の熱をうばい、逆に冷やしてしまうので注意が必要です。また、塩辛いものの取りすぎは腎を乱してしまいますので気をつけましょう。
外側からのケアとしては、足首や腰回りに腎の働きを高めるツボがありますので、冷やさないように温めましょう。
蓄えの季節である冬の時期にパワーを十分に補充して、始まりの季節である春からの1年を乗り切れる身体を今の季節から整えていきましょう!